「孤独死の現場清掃」という仕事があることを知り、入社しました南山と申します。よろしくお願いいたします。
現場と事務を半々で担当しています。何件か孤独死の清掃に入りましたので、今回はホームページの勉強も兼ねて投稿します。
まず「特殊清掃」とは「臭いの清掃」だと教わりました。見た目をきれいにするだけなら他でもできますが、脱臭となると厳しいところは多いようです。実際にお客様から「別の清掃業者に頼んだけれど、臭いが残っている。だからライフケアコーポレーションさんにお願いした」という声もお聞きしました。特殊清掃とは、事故現場の清掃だけではないのですね。詳細はこちらのページをご覧ください。
さて話は変わりますが、とある孤独死の現場作業中のことを書きます。
孤独死清掃の依頼を受けて現場に入ると、一匹の猫が玄関にやってきました。しばらく食べていないためか、やせ細った状態です。急いで猫用の餌を買い、用意すると、猫は恐る恐る近づいて食べ始めました。
そこの現場はゴミ屋敷だったため、ゴミの片付けのために1週間ほど毎日現場に入りました。晩御飯を用意してから現場を後にするようにし、次の日に行った時に朝御飯を与えていきました。
作業をしていると、仕事中にも関わらず猫が寄ってくるようになったのです。違う部屋で作業をしてもついてきます。床が見える場所を作り、座布団も用意しましたが、ゴミ袋の上に飛び乗ってくつろぐのです。
休憩中の時はさらに近づいてきてスリスリしてきます。かなり人懐っこいですが、飼い主が亡くなったことを考えるといたたまれなくなりました。
猫にしてみれば、飼い主と過ごすことが一番の安らぎでしょう。毎回玄関に来るのも、いつか飼い主が来ると思っているのかもしれません。
飼い主にしてみれば、ゴミ屋敷の中で猫が唯一の心の支えだったと思います。愛する猫を残して死んでしまうというのはどのような心境なのでしょうか。
そんなことを考えながら、遺品整理も丁寧に行わせていただきました。亡くなった方のために、遺された方のために、少しでも何か繋がることができればと感じています。
追伸:脱臭する時や部屋を明け渡す時はさすがに猫を現場に置いたままにはできないので、依頼主とお話しして預かってもらいました。